仙台高専:自律走行ロボットによる海岸漂着ごみの運搬
(仙台高等専門学校 総合工学科 園田 潤 教授)
仙台高専では、自律走行ロボットとAI技術を活用し、人手不足や労力のかかる海岸清掃を少人数・低コストで実施する技術開発を行っています。
この研究は、NICTの2021年度委託研究「3密回避を実現するドローンAI協調型海ごみ自動回収運搬ロボットの開発」として採択されたものです。
技術・実証の特徴
- 人が回収したごみを、自律走行ロボットで効率的に運搬。
- 砂浜・礫浜・傾斜地など不整地でも走行可能で、省人化と安全性向上に寄与。
- ドローンとAIによるごみ分布の把握により、重点的な清掃区域の設定が可能。
実施主体
- 仙台高等専門学校
- 株式会社石井製作所
- 合同会社とびしま、とびしま未来協議会
実施期間・場所
- 2021年度~(NICTでの研究開発は2021~2022年度)
- 山形県酒田市 飛島(砂浜・礫浜)、宮城県岩沼市(砂浜)、山口県周防大島町(砂浜・礫浜)
実施方法
- 人がごみを回収拠点でまとめ、ロボットに搭載して搬出路を運搬。
- 操作確認者1名、補助者1名で運用可能。
- LiDARによる障害物回避、準天頂衛星「みちびき」による高精度自律走行。
実施条件・制約
- 積載重量:100kg以下(市販ごみ籠2個搭載可能)
- クローラー型車輪で20cm程度の礫浜や斜面でも走行可能
- 少雨・軽風なら運用可能、防水加工済み
- 流木など長尺物は切断して運搬、けん引型やリアカー型ロボットも開発中
効果・成果
- 海岸での搬送:92kgを運搬、従来7名での作業を1台で代替
- 搬出路での運搬:100kgごみを491kg運搬、40人分の省人化効果
- 傾斜路や危険箇所でも安全に運搬可能
実施に当たっての工夫
- 電動手押し車と組み合わせて搬送効率を向上
- ロボット積載のバランス調整は不要
費用
- ロボット1台の製作費:約50万円
- 自治体へのリース提供も検討中
課題・今後の展望
- ロボット重量(80kg)の軽量化
- 専門知識なしでの自律走行ルート設定のソフト開発
- ドローン・AIを活用したごみ分布のリアルタイム把握技術の拡充

