海岸漂着ごみの効率的な処理海岸漂着ごみの効率的な処理(長崎県対馬市)


長崎県対馬市では、年間2~3万m³もの海岸漂着ごみが発生しており、特に漁具やプラスチックごみが多く占めています。離島であるため運搬や処理コストが高く、効率的な処理方法の導入が課題となっていました。

背景

  • 漂着ごみのうち、プラスチック類が5割以上を占める
  • 離島のため運搬・処理コストが高く、従来の回収事業のボトルネックに

導入設備・処理方法

設備導入年度処理対象
発泡スチロール製ブイ破砕・減容化装置2020年度発泡スチロール製ブイ
硬質プラスチック破砕・減容化装置2021年度ポリプロピレン等硬質プラスチック
  • 破砕・減容化により、運搬・処理コストを削減
  • 破砕後の硬質プラスチックは企業に売却し、ボールペンや買い物籠、ビニール袋などにマテリアルリサイクル
  • 発泡スチロールや硬質プラスチックのペレットは、将来的に島内温浴施設でボイラー燃料として利用予定

実施体制

  • 設備運用は委託業者職員約8名で実施(各工程で全員動員、同時並行不可)
  • 設備の清掃は毎日実施、メンテナンスはメーカーが担当
  • 回収:委託9割、市民ボランティア1割
  • 運搬:市直営
  • 処分:一般廃棄物は市施設、産業廃棄物は民間施設

効果

  • 破砕・減容化により埋立量を削減
    • 導入前:278.32t/年 → 導入後:231.71t/年
  • 発泡スチロール・硬質プラスチックの輸送費削減

実施条件・注意点

  • 設備導入にはごみ量のスケールメリットが必要
  • 各自治体の漂着量や敷地面積に応じて設備能力を検討する必要あり
  • 前処理の手間や利用用途の制約が課題

費用

  • 設備運用・維持管理費用:
    • 2021年度:2,299千円/年
    • 2022年度:2,508千円/年

課題・今後の展望

  • 発泡スチロールの前処理がボトルネック
  • 硬質プラスチックのマテリアルリサイクル量は全体の1割未満
  • 今後はボイラー燃料として島内利用を進め、処分費用削減と資源の有効活用を図る予定

出典:環境省「IT 技術等を活用した海洋ごみ回収・処理事例集(2022年3月)

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